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技術解説

光による脈拍センシング: パルスオキシメータの原理

2015年4月7日

パルスオキシメータの原理は指先の色のセンシングにあります。

目には見えませんが、人の指先は心拍に応じて「色」がわずかに変化しています。この色の変化を捉えることで、脈拍の波形や酸素濃度を推定することが可能になります。

指先の色の変化は、酸素に結合したヘモグロビン(O2Hb)と結合していないヘモグロビン(HHb)とでは、吸収される光の波長が異なるために起こります。特に660nm(深い赤色)と900nm(近赤外線)の付近で差異が大きくなります(図1)。

スペクトラム吸収量
図1 O2HbとHHbの混合割合における吸収スペクトラムの変化

指先には心臓から常に血液が供給されますが、心拍によって新鮮な血液が送られてきた時にはヘモグロビンはほとんど酸素に結合したO2Hbになります。そしてすぐに酸素が消費されてHHbに変化することでO2Hbの割合が低くなります。さらに次の心拍により、再びO2Hbの割合が上がります。これを繰り返すことで、指先の色の濃さが周期的に変化します。

透過光量の時系列変化
図2 酸素飽和度による透過光量の時系列変化

東京デバイセズの心拍センサIWS920「パルスラボ」は、1秒間に約800回、可視光と赤外線の2種類の波長のLEDで指を照らし、フォトダイオードを用いて、透過光量をセンシングします。このとき光量の変化は指尖容積脈波として捉えることができます。また、可視光と赤外線の光量の比率を計算することで、酸素飽和度を求めることができます。

また東京デバイセズのアナログ心拍センサ IWS900デジタル心拍センサ IW9PLSは、赤外線のみを用いて透過光量を測定する簡易的な心拍センサモジュールです。可視光を使用しないため酸素濃度は分かりませんが、脈波のみであれば低コストで得ることができます。

画像出典元: Nellcor Technical Staff, A Technology Overview of the Nellcor™ OxiMaxPulse Oximetry System

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